
四百年余りの歴史を持つ、一万坪という広大な日本庭園は、
都会の中に残された貴重な自然の宝庫と言えるのではないでしょうか。
樹々は清々しい新緑の葉を輝かせ、
新しい生命の息吹を感じさせてくれます。

水温む春の訪れ。
清泉池の鯉たちも(緋鯉、真鯉合わせて320匹、中には開業前の庭園だった頃から
ここに住み着いている鯉もいるそうです)
春のやわらかな陽射しを浴びながら楽しげに泳いでいます。

私たちは朱塗りの太古橋を渡って、
日本庭園の中にある石心亭でランチをいただきました。
目の前でシェフが焼き上げた厳選された旬の食材は、ひとつひとつに心が込められ、
フランス料理の和食版ともいえる美しく味わい深いものでした。

【サーモントラウトのマリネと春野菜のコラボレーション】
美しいオードブルに感動!
サーモントラウトは善玉の脂肪といわれる不飽和脂肪酸を大量に含み
脂溶性のビタミンA、Dも豊富で、"美人栄養素"もたっぷり盛り込まれているそうです。

【小松菜とみつばのプティサラダ】
トマト・オニオン・ピクルスのドレッシング

【ソフトシェルクラブの鉄板焼き サフランリゾット添え】
サフランは精神の安定、更年期障害にも効果があるそうです。

【ミニッツステーキと旬の野菜ソテー】
ステーキはその日によって、日本各地から厳選された
最上級の牛肉を仕入れているそうです。
そして、牡蠣だし醤油とソルトレイクシティの岩塩をつけていただきます。
特上の美味!!!
旬の野菜はたけのこを焼いたもので、こちらもまた格別な味わいです。

【一口焼きおにぎりの桜茶漬けと香の物 】
ひじきとしらすの焼きおにぎりは桜の塩漬けがアクセントになっています。
食べてしまうのが勿体無いくらいの絶品です。
昆布と鰹節のだしに桜の葉を入れた桜茶はほんのりと桜の香りがします。

離れの招月亭に案内されて、デザートをいただきました。
開け放たれた窓からは新緑の香りが部屋いっぱいに漂ってきます。

【甘酸っぱいヨーグルトジェラート】
口の中でジェラート&ラズベリーが蕩けます。

【期間限定の桜饅頭】
桜づくしのランチとデザートを心ゆくまで味わい、
揺ったりと寛いだ時間を過ごすことができました。

ランチを楽しんだ後は、二人で日本庭園の散策に出掛けました。

木立の中を歩いていると、いつのまにか都会の喧騒を忘れさせてくれます。

ゆっくりと流れていく時間の中で、日本人である私たちが忘れてしまいがちな
和の心と美しさを思い起こさせてくれる貴重なひとときでした。

本館ロビーのラウンジには美しい日本画が飾れています。

著名な日本画家の作品ではないそうですが、
尾形光琳にも劣らないほどの素晴らしい作品だと思いました。

鶴の間に敷き詰められた鶴の絨毯の彩りの美しさは、
日本の美を象徴しているかのようでした。
都会の中に息づく自然と日本の美を堪能できましたことを、
心から感謝いたします。

ガーデンラウンジからは日本庭園を一望することができます。
四季折々の風情と日本情緒を楽しめる庭園は、
神さまからの素晴らしい贈り物です。
後世に残る貴重な文化遺産として、大切に保護していただきたいと願わされます。
The New Otaniの方々のご協力に心から感謝いたします。

