
心が疲れて落ち込んだとき、
私はいつもラベンダー畑を思い描いていました。
小さな紫色の花が風に揺れて
芳しい香りを辺り一面に漂わせている様子を思い浮かべると
まるで、荒れ狂う海が静まるように、
心は静けさと平安を取り戻すことができました。

《ラベンダーに恋した21歳の夏》
1953(昭和28)年、21歳の夏のことでした。
私は農村青年仲間と近隣の町村の農業視察に出かけ、
山際のでこぼこする砂利道を自転車で走っていました。
すると、突然、防風林の向こうに広がっている紫色の大地が
目の中に飛びこんできたのです。
私は思わず自転車を停め、その畑に吸い寄せられるように近づいていました。
『わたしのラベンダー物語』 富田忠雄より
この本を読んで、私のラベンダー畑への思いはいっそう強くなりました。
そして、北海道へ旅立ちました。

目の前にパッチワークのような花畑の風景が広がります。

何処までも続く色採々の花達。

まるで美しい絵のような世界です。

斜面に続く”彩りの畑”
訪れる誰もが、感動を覚えずにはいられません。

大自然に抱かれて、時が経つのさえ忘れてしまいます。

ラベンダーを愛し、花達を愛した富田氏の思いは
こうして”大地の祝福”となりました。
どうか、この祝福が永遠に続きますように。
ファーム冨田




